メールの管理

 世の中の多くの人がどうなのかは知りませんが、想像するに、メールは全て書き捨て、読み捨て、という人もいるでしょうし、反対に、全てのメールは財産として保存するという人もいるでしょう。私は中間で、必要なメールは保存しています。というか、コレが普通でしょうか?

 メールの保管をきっちりしたいし、同じメールを何度も受信するのは無駄だ、という考えがあると、複数のマシンのメールデータを同期したい、という要望が出てきます。私も、@niftyのフォーラムやパティオを利用していた時には、サーバー側のログ管理機能が脆弱(数百発言でサイクリックしてしまうなど)だったため、AirCraftやNifTermなど、強力なログ管理機能を持つツールのお世話になっていました。ですから、電子メールを使い始めた時には、その文化的な違いみたいなものに違和感もありましたが、慣れてみれば、色々な部分で電子メールのほうが汎用性が高くて便利だということがわかりました。

 ということで、私は「メールの同期」という考えを捨てました。メールを保存するメール母艦マシンを1台決めておいて、そのマシンで受信した時だけ、サーバー上の受信済みメールを削除し、最終的な、メールの保存、破棄の取捨選択もメール母艦マシンで作業することで、「不要なものを除いたメールデータ」を保存しています。また、メールはあとから検索して参照することもあるし、いつ、どこで必要になるかわからないので、メール母艦マシンはいつでも持ち出せるようにノートPCにしています。さらに、メール母艦マシンのメールフォルダは、ほぼ毎日、外付けのハードディスクに保存(ミラーリング)することで、万が一の事故に備えています。

 同じメールを何度も受信してしまうことによる手間やコストの問題は残りますが、それよりも、自動的な同期処理による、不意な削除や、メールレコードの重複などを避けられるメリットを優先した結果でもあります。

 ところで、sigmarion IIIとPC(Outlook 2002など)は、ActiveSyncによって受信トレイを同期することができます。先にご紹介した私のメール管理方法は、ActiveSyncによる同期を否定するものに思えるかもしれませんが、私は、この機能は、業務で社内専用メールにExchange Serverなどを使っていて、なおかつ、外部からのアクセスを禁止または制限しているような環境で、社内(LAN)でOutlookにダウンロードしたメールを、ActiveSync経由でsigmarion IIIにコピーしてから出かける、という使い方を想定しているんじゃないかと思います。それ以外のケースでは、よほど流通メールが多い以外、あまり意味があるとは思えません。なぜかと言えば、ActiveSyncで同期したメールは、sigmarion IIIの受信トレイでは、「ActiveSync」という同期専用フォルダ内に保存され、この中のメールを読んで返信を書くことはできますが、sigmarion IIIから直接送信することはできないからです。ActiveSyncフォルダ内で書いたメールは、またActiveSyncでOutlookに書き戻してから、Outlookで送信しなければならないのです。この仕様は片手落ちだから(sigmarion IIIから直接送信できるように)改善して欲しい、と要望する声もあるかもしれませんが、私は、コレも、業務上の重要方法の漏洩を防いだり、メールの不正利用を防止するための、考えられた仕様なのではないか、と考えています。つまり、個人利用向けの機能じゃ無いね、と思っているのです。

 さて、複数マシンでメールを活用する中で、今困っているのは、メール母艦マシン以外から送信したメールの管理です。送信メールは、メーリングリストのように、自分の発言も配信されてくるような場合を除いて、メールを送信したマシンにしか残りません。そこで、メール母艦マシン以外から送信する場合には、bccを自分宛にすることで、メール母艦マシンに全ての自発言メールが届くようにしています。ところが、これを実現するには、Becky!2を使えば、簡単な設定で実現できるのですが、sigmarion IIIなどのPDA用のメールでは、1通ずつ手作業で指示しなければならず、たまに忘れることもあります。とくに、通信販売やオークションのやりとりは保存しておきたい重要な情報ですので、できるだけ慎重にしていますが、それでも忘れてしまうことがあります。PDAやケータイのメーラーにも、bccが定義できないものは無いので、できれば、テンプレートの設定などにより、全てのメールのbccに自分宛のアドレスが設定できると助かるのに、と思っています。