ThinkPad 220の後継者。

 ThinkPad 220といえば、真のモバイルPCの先駆けでしたが、多くのオーナーがスペック的な強化を望み、それに応えるような製品が数多く発売されてきました。今発売されているものでは、VAIOのX505がそれにあたるかと思っています。あるいは、現状で新機種投入がストップしてしまっているVAIO Uシリーズもその路線上にあると思います。しかし、それはハードウェア的な意味での後継者であって、使い方、使い道という部分では少し違うとも思っていまして、その方面については、sigmarion IIIを後継者として使っています。

 結局、私がThinkPad 220でやっていたのはネットワークの利用が主であり、それをどこでも使える環境作りを目指してきました。現在はPCの性能が向上し、それまでデスクトップ機でなければ使い物にならなかったサービスやソフトウェアが、サブノートと言われるPCでも普通にこなせるようなったため、どうしても、その環境をモバイルに求めてしまいがちなのですが、本当にそんな重厚長大な環境が必要になる場面など、少なくてもここ3年間は無いわけです。かっこよく言うと「割り切り」ですが、別にOfficeドキュメントが機能の不足無しに編集できなくても、ただ閲覧できれば良いと考えれば、あらかじめ必要なドキュメントをPDF形式で「印刷」し、それをsigmarion IIIに放り込むか、インターネットディスクに保存しておけば事足りてしまうんです。

 道具としてのPDAの活用を進めるほどに、「こんなこともできる」的な機能はどうでも良くなり、「これだけはできなければ困る」機能に対する安定性や利便性を追求したくなるもので、その部分では、sigmarion IIIのftxBrowserとAcrobat ReaderとPWZ3.0とIdeaTree、そしてジャストシステムのインターネットディスクが、今では欠かせないモバイル環境と言えます。