ThinkPadを選ぶ時。

 これまでに使ったThinkPadは、220、560、X20、X21です。ThinkPadに限らず、他のPCだってそれなりの目的を持って選び、購入していますが、ThinkPadを選ぶ時は決まって、実務上の必要に迫られている時です。そういう時には基本的な性能はもちろん、安定性、物理的な堅牢性、キーボードの打ち心地と耐久性、ポインティングデバイスの操作性、フル稼働時のバッテリー駆動時間などを特に重要視する「目」になりますが、吐き気を催すほど迷いに迷って出る結論はThinkPadなんです。

 220の時は、はじめてのモバイルPCということで、最小最軽量のWindows PCを選びました。当時はWindows 3.1が一般的になりつつある時代でしたが、220のスペックはお世辞にもWindowsを快適に使えるものではありませんでした。しかし、バッテリーでの駆動、しかも入手が簡単な単三乾電池での使用が可能であったこと、妥協のないキーボードを積んでいたこと、当時はきっと将来の基準になると思っていたAT互換機であったことなどが決めてとなって購入しました。あとになって数万円で購入したのとは違い、正価で買った事には誇りを持っています。結果、220は使い込みました。インストールされたOSはPC-DOS 6.0J/V、PC-DOS 7.0J/V、Windows 3.1Windows for Workgroups 3.11(英語版)+Win/V、Windows 95OS/2 Warp V3、OS/2 Warp V4など。もっぱらNIFTY-Serveへのアクセスに使いました。今、当時の220の役割は、Zaurus SL-C860sigmarion IIIが担っています。ちなみに当時PIMは遊び程度で、ほとんど電子管理していませんでした。

 560は、仕事ではじめてWindows 95/NT4.0対応のシステムを開発した時に、会社から与えられたPCでは性能が足りず、また同時に、あまりにも仕事が立て込んでいたので、常に持ち帰るためにできるだけ軽くて薄くて高性能なPCが必要だった時に買いました。買った時は家族全員で秋葉原ラオックスコンピュータ館に行き、560とレッツノート(機種を忘れましたが、Pentium 150Mhz搭載の機種でした。)のどっちにするか、キーボードを中心に何時間も比較検討をしたのを今でも覚えています。560のほうがトータル的な使い勝手は良いものの、CPU性能、最大搭載メモリ容量、価格ではレッツノートが優れていて、特に両機種の差額を考えると気持ち悪くなってきて何度か休憩を入れました。最後は女房に「560のほうが使いやすいけど、値段がこんなに違うんだよ。どうすれば良いかな?」と聞いたら、「プロなら仕事で使う道具に妥協したらダメじゃないの?」と言われ、直後に560のオーダープレートを掴んでレジに向かっていました。

 そしてX20とX21。これらはオークションで中古を手に入れたので、買う決心をする時にはそれほど血圧も上がりませんでした。買いたい理由は地域の子ども達の活動などで、さまざまな資料を作成したり、デジカメ画像を管理する必要性が出てきて、デスクトップPCで作業していましたが、PCごと持ち出したい事も多くなり、たまたま今は私物のノートPCが無いので何とかしたいなぁ、というものでした。ここでも実用性至上主義によるモデル選択をしました。X20やX21と同性能でもっと安く出回っているPCはたくさんありました。でも、作業をする中で余計な不安要素を抱えたくないし、中古で入手しても間違いなくドライバやユーティリティを入手できなければならないことを考えると、ThinkPadしか選択肢はありませんでした。近頃のThinkPadは以前のようなセンセーショナルなモデルが無いので、新機種発表にトキめくことはなく、最近のサポート事情も知りませんでしたが、ちょっと調べたら、やっぱりというか、全ての必要なドライバなどは簡単にダウンロードできるようになっていました。これなら安心して使っていけます。

 ということで今はX21の環境整備をしながら作業もはじめていますが、さすがにThinkPadは作業に集中できます。今週末もボーイスカウトの夏季キャンプの企画書をまとめなければいけませんが、それをThinkPadでやるぜ!と考えるだけで、モチベーションが高まってきます。ちなみに、使うアプリはOffice 2003(Word/Excel)です。もとデータはCLIE UX50のメモリースティックに入っているので、ThinkPadでの作業時には、メモリースティック→CF変換アダプタを使い、メモリースティック上のデータを直接編集します。作業に行き詰まったらメモリースティックをUX50に戻して、外で出るなり、どこかにこもるなりして気分をリフレッシュして、DTG6を使って作業を継続します。