痛みを忘れた素敵な環境への望郷。

 文章を打ち込む快感…と言ったらjornada 720です。ソフトウェアはPWZ。バージョンは2.0が好みかも知れない。そして日本語入力はATOK Pocket。720+PWZ+ATOKは、文章入力環境という意味で自分の人生中最も素敵な組み合わせかも知れません。だからこそ一度は経済事情により手放した720をオークションで買い戻した(もちろん私が手放したのとは別物)のでしょう。

 でも、そんな素敵な環境ならずっと使い続けているはずですね。しかし現実には再入手したあともほとんど使っていません。どうして? そもそも720+PWZ+ATOKは文章入力について素敵なのですが、私の生活の中で文章を書くという習慣がほとんど無いことが理由かも知れません。例えば今書いているブログの文でも日常的に書く習慣があれば、720+PWZ+ATOKの利用機会も増えるのかも知れません。あるいは日常的に持ち歩くPDAとしてW-ZERO3があるから、ということも720+PWZ+ATOKを使わない原因かも知れません。昔と違って色々なガジェットを持ち歩くことに対して悦に入ることはなく、できるだけシンプルにいきたいという思考なので、W-ZERO3があれば720は持ち歩かなくなります。

 ではなぜ「素敵な」720ではなく、W-ZERO3を持ち歩くのか? それはW-ZERO3のWebブラウズが実用的だからです。OperaNetFrontなどのアプリの完成度と、W-SIMによる通信環境、ハードウェアの動作速度など、総合的にWebブラウズ環境が実用的だからW-ZERO3を持ち歩いています。逆に言えば720のWebブラウズ環境は実用的ではないということになります。720は単体でインターネットに接続できないし、ブラウザは機能が低いし…ということです。

 しかしながらその考えが、周囲の環境の変化もあって変わりつつあります。つまり携帯電話によるWebブラウズ環境が飛躍的に実用的になってきたことにより、PDAでWebブラウズしなくても済むようになってきました。ここで言っているWebブラウズは、ショッピングやバンキングなどセキュアなWebの利用を指しています。こういうWebは対象ブラウザがInternet Explorerであるケースが多く、また別途ケータイ用のサイトも用意されていることも多いです。ケータイ用のサイトがあるならケータイで事足りますし、ましてやPC版のフル機能を有しないPDAのブラウザを使うよりはるかに安全で実用的です。

 そんなことで、今はPDAにWebブラウズ機能を求めなくなりました。残るはメールですが、こちらもメインアドレス(Panasonic hi-ho)にはケータイ向けのWebメールサービスが提供されているので、ケータイさえあれば、最低限メールをチェックすることはできます。もちろん、PDAでWebブラウズやメールが使えるに越したことはありませんが、実用性を追求するとVAIO UXや本日、日本での販売が発表されたOQOなどWindows PCのほうが理にかないます。

 というわけで、そろそろW-ZERO3は解約して、いちPDAとして活用しようかと思っています。回線を解約しても自宅なら無線LANでインターネットを使えますし、そういう意味では今よりも明確な役割分担になるかも知れません。残るは720ですが、W-ZERO3の回線解約がそのまま720の復権に繋がるわけではありませんので、こちらは別途活躍の場を考えたいと思います。いずれにしても文章をガシガシ書くなら720が気持ち良いわけですから、そういう方面の時間を取ることから始めましょう。