神事とイベント。

 今週末(正確には来週初めか?)に床屋を営む後輩の結婚式と披露宴があります。我々青年會は(人の迷惑など顧みず)お囃子演奏をするのですが、まず午前中の結婚式では神社本殿にて神楽を演奏します。これは神事の始まりと終わりの合図、宮司のBGMとして演奏するもので、奏楽の衣装をきちんと身に付けます。

 今回は私がお囃子方面の全面的なプロデュースを任されたので、初の試みとして笛三名を全員女の子(23歳、17歳、15歳)で編成しました。見栄えも考えましたが、今の囃子連メンバーで一番しっくりくるから、いわば実力とバランスで選んだ結果でもあります。一昨日の練習では実際に奏楽衣装を身に付けましたが、大人の男用のサイズなのでブカブカ感は否めないものの、意外と似合っていました。でもちょっとコスプレっぽくもあるかな?ヾ(^^;)

 そして披露宴では唯一の余興としてお囃子演奏を予定しています。総勢20名超の編成なので、少人数よりも難しい面がありますが、大胴・附け・大皮・小皮をそれぞれ2本ずつ使えるので、相当の迫力が出せると思います。ちなみに今回、私は大胴担当。大胴とはいわゆる大太鼓のことです。ちなみに附けは小太鼓、大皮は大鼓、小皮は小鼓です。

 本番に向けて今週はほぼ毎日練習をしています。みんな仕事や学業で忙しい中熱心に練習に参加してくれて嬉しく思います。これだけ一生懸命に練習しているみんなには、できるだけの晴れ舞台を用意するのが私の役目でもありますから、そのために盛り上がる楽順や演出を考えました。また練習を進める中で湧いてくるアイデアも沢山あって、最初はぎこちなかった進行予想も、今では絶対に盛り上がる確信を持っています。

 自分が大胴を本番で演奏するのは今回が初めてなので、今晩の練習ではビデオ撮影して、客観的に演奏レベルを評価したいと思います。

 話しがお囃子演奏中心になりましたが、地元の神社での挙式、これは神事です。華々しく盛り上げるというよりは厳粛な雰囲気を醸し出すことが大事ですから、奏楽の時には体でリズムを刻んだりせずに正体で演奏します。逆に披露宴はイベントですから、盛大に華やかになるようにテンションを上げていきます。いずれも「演出」ですが、表面だけではなく気持ちも入れながら臨みます。その気持ちを入れるためにも辛い練習は効果がありますし一体感や連帯感も生まれます。今の時代、多くの人が失っているものが、ここには息づいていると思います。大事にしていきたいことです。

 また主役の二人も、普通に結婚式や披露宴の準備で大変なのに、お囃子なんか頼んだら自分の首を絞めかねないにも関わらず、あえて苦行の道(?)を選ぶところが良い意味で馬鹿です。そんな二人のために自分たちの出来る限りのことを尽くそうと、馬鹿達が集まっている。それが楽しくて嬉しい仲間達です。