それで200LXをどう使うのか?

 200LXの復活作業にはまだ未着手です。分かっているのは確かに机の引き出しの中に200LXがしまってあることだけ。でも作業を始める前に、復活した200LXをどう使うのかを考えてみることにします。そんなことを考えて書いている余裕はないのですが、書きたいので書いておきます。

 最初に、200LXを使わなくなった理由を思い起こしてみます。

 当時…当時というのは、200LXをもっとも使っていた時期のことですが、どんな使い方をしていたかというと、私の場合は多くのLXerと異なり、通信は全く行っていませんでした。通信をするたびにモデムカードを抜き差しする運用を面倒だと感じたからです。加えて当時の通信といえばNIFTY-Serveのフォーラム/パティオへの参加が主であり、私はWindows版のNifTermというNIFTY専用統合ソフトの「お気楽さ」に慣れていたので、それが使えない200LXを通信に使う気になりませんでした。

 じゃあ200LXで何していたのか?その答えは「PIM管理」に尽きます。PIMにはスケジュール、アドレス帳、ToDoのほか、客先での打ち合わせ議事録や仕事に関するメモ書きが含まれます。PIMデータをPCとシンクロする使い方はせず、議事録等のテキストファイルはPCカードでやりとりしたり、バックアップしていました。こんな狭い範囲での使い方でしたが、逆にこれらをする場合には200LXを必ず使っていたので、今のようにPIMの入力は基本的にPCで、PDAにはそれらを同期して持ち歩く。という使い方よりもよほどPDA(200LX)を使う時間は長かったものです。

 ところが、急速に発達したインターネットにより、様々な情報は保存して持ち歩く方法から、必要な時に検索する方法が主流になってきました。また発信される情報もインターネットが基地となり、ファイル形式もインターネットを使えるPC上での標準的なもの(PDF、HTML、Officeドキュメントなど)が圧倒的に多くなりました。さらに情報のやりとりはクローズされたフォーラムなどではなく、メーリングリストやe-mailで行われるようになりました。それに伴ってPDAのような小さなデバイスにも、メールやWebブラウズの機能が求められるようになってきたのです。

 200LXでもメールやWebブラウズはできる。そのとおりですが、それは私にとってあまりにも不十分な環境でした。そこに登場したのがWindows CEを搭載したハンドヘルドPCと呼ばれるミニコンピュータでした。飛びつきました。そして裏切られて落ち込み、新機種に飛びつきました。そんなことを繰り返しているうちに当初は最大の弱点といわれたPIM機能が、PCで入力した情報を持ち歩く使い方に変わったことにより大した問題ではなくなりました。するともはや200LXをPIM管理のために持ち歩く必要性が薄れ、そのまま電源を入れない時間が長くなっていったのです。

 今、200LXを復活させてみようとする動機は、単なる興味本位であり、まだ動くのかな?ということを確認したいだけです。まぁ、乗らなくなった車にたまには火を入れてメンテナンスするのと似ているかもしれません。ですから、200LXが正常に動くことが分かったら、次はCassiopeia V51Vでも引っ張り出してみるのかもしれません。でも、復活した200LXのキーボードをぷちぷちしているうちに脳が刺激されて、何か物語でも書いてみようかという気になるかもしれません。200LXのキーボードには、何か打ち込みたいと思わせる魔力がありますから。

 結局、200LXで何をするか?という問いへの答えは明確になりませんでしたが、少なくても、動かしてみたくなる魅力が200LXにはまだ残っているということでしょう。