PIMには向いていないと思う。

 誤解を恐れずに書きますが、PIMの管理主体をPDA(主にPocket PCとPalmバイス)にするなんて私には怖くてできません。だって何の前触れもなくデータが消えてしまう確率が高過ぎますもの。私の経験則ですが、最初のWindows CEハンドヘルドことカシオのCassiopeia A51では、日に数回ハングアップ&フルリセットしていましたし、最近のPDAでもフルリセットの報告を良く目にします。私が使っているCLIE UX50では今までのところフルリセットは発生していませんが、バッテリー切れによりバックアップが自動リストアされたことは数回ありました。これでは怖くて予定や備忘簿を入力することはできません。

 私自身のPIM管理はさておき、今やケータイでPIM管理をする人は増えています。というか、年代や地域によっては紙の手帳よりも一般的かもしれません。確かに使い勝手や融通性の点などで、PDA向けにリリースされているPIM管理ソフトに比べて劣るかもしれませんが、それでも、データが突然消えてしまう確率はPDAに比べて非常に低いですから、その意味では安心してというか、何も考えずに予定やアドレスを入力していけます。私自身もPDAに入力した情報があると、早くPCと同期しなくちゃ、と落ち着かなくなりますが、ケータイに新しい電話番号やアドレスを登録しても、ケータイを紛失しない限り消えてしまうことはないという安心感があります。この点が解消されない限りPDAがケータイと同じ土俵で比較されることはないのだと思います。

 では私のPIM管理はどうか。仕事がほとんど内勤のデスクワークなので、PIMの入力主体はPCです。Outlook 2003に予定、ToDo(仕事)、住所録を入力しています。また住所録についてはプライベートなデータを会社のPCに入れたくないので、それは自宅PCの筆まめに登録してあります。さらにそれらとは別にケータイ内に必要な人の電話番号とメールアドレスを登録しています。ケータイデータのメンテナンスはほとんどケータイ本体で行い、たまにPCにMySyncを使ってバックアップしてます。MySyncでPIMも同期させていますが、最新のMySyncが繰り返しの予定に対応しなくなったこともあり、目安程度の役割になっています。ですから、いわゆるPIMの原本はPCのOutlook 2003と自宅PCの筆まめとケータイデータの3分割ということになりますね。もちろんUX50にはOutlook 2003のPIMデータを同期させていますが、どちらかというとバックアップ的な要素が強い同期です。

 今後の課題は、出先でのPIM入力環境整備です。具体的にはケータイでのPIM管理を追求しようと思っています。当然、使い勝手として劣るのでしょうが、慣れと工夫で克服したいと思っています。繰り返しの予定については頭の痛いところではありますけど…。ということでケータイを機種交換します。新しい機種はW21CAダブル定額にも加入して、出先でのネット利用もケータイに集中させます。PCサイトビューワは従量制の別料金になってしまうので、EZWebコンテンツだけでどこまで使えるのかも試していきたいと思います。かわりにZaurusBitWarp PDAを解約する予定です。SL-C860自体も本来の役目は(とりあえず)終えることになります。SL-C860(やsigmarion III)に求めたのはPCの機能であり、しかしそれには役不足でした。PCでやりたいことはPCでしかできないので、その目的にはVAIO U3を使います。ケータイは最初からPCとは違う機能と環境ですが、その中で目的が達せられれば良いのだと考えます。PCサイトビューワが使えることは、緊急的な使い方としてケータイでPC用のメール送受信もできるしWebも使える(少なくても閲覧はできる)ので、とりあえずケータイだけ持って出かければ相当な場面で用が足りると算段しています。

 ということで趣味や嗜好から言えばPDAの完成度と信頼性とユーザビリティが高まってくれることが理想ですが、現実としてそれが期待できそうもないので、PIMについてはPCとケータイの使い分けで行ってみようと思います。PDAにはPIM以外のデータビューワとして活躍してもらおうと思っています。